■平成20年度青森県公立高校入試総評

平成20年度青森県公立高校入試総評
【国 語】 基本的には昨年度の形式を踏襲、新傾向は見られず、全体的に易化。
大問2の漢字は、昨年比でやや簡単になりました。
大問3の文法も同じくやや平易になっています。間違った箇所を訂正させる記述の難問題から、助詞を書けばすむ問題へと変更されています。
大問4の接続詞、内容一致の4択など形式は昨年度踏襲。但し、記述問題が「20字以内(本文中の語句を用い)」+「35字」というボリュームだったのが、「25字以内(語の指定有)」のみと、減+易化しました。
大問5は、昨年度の「現代文+漢文のミックス」から「現代文+古文のミックス」へと変更。ボリュームは同等でしたが、やや易化しています。
大問6は毎年出題されている200字作文です。短歌についての文と、ある生徒の短歌を読み、1段落ではその詠まれている情景を、2段落では短歌に対する意見を書く、というものでした。昨年は、批評文に対して自分の考えたことを一段落目に書け、という内容でしたから、それと比較すれば、生徒にとってはとっつきやすい問題だったと思われます。

佐藤

【英 語】
大問1のリスニングの問題は絵の中から選ぶ形式は、計算を必要とするような昨年のような問題がなかった分だけ、てごたえはあったのではないでしょうか。ただ(1)のウは現在完了形ですので今日までの三日間が雨であったことに注意しましょう。(2)のスピーチでは、人物、地名、出来事の重要事項は選択肢を参考にメモを取りましょう。(3)も登場人物と予定はメモが必要でしたが、直前講習でも何回か練習した内容でしたね。
大問2の(1)は並べ替え英作文になりました。イの疑問詞と間接疑問文は作りをしっかり確かめる必要があります。ウは意味を考えないと受動態の文を考えた生徒も多かったのではないでしょうか。形容詞的用法の分詞に気づいたでしょうか。(2)は2つの図書館のうちどちらかをすすめる英作文ですが。表の内容からよいところを見つける問題でした。それほど、制限が多くないので昨年より英文が作りやすくなったと思います。まず基本は自分の作ろうとする日本文に、S,Vマークをつけて英作文にすることが大切です。
大問3の対話を完成させる問題は例年通りの基本的な内容に戻りました。 前後の文から流れをつかんでから英文を作りましょう。
大問4車いす寄付の海外へのボランティア活動題材とした問題は、形式、難度ともほぼ去年と同じ内容でした。正しく答えることができましたか。 ただ選択肢の中でよく読まないと解けないものもありました。
大問5のある先生の教え子が苦労をしながらも料流人にとして修行していく話でした。文章も去年から少なくなり390語ほどの長さでしたが、関係代名詞や間接疑問文、形容詞的用法の分詞が多く使われ、文が長い文だけ主節をしっかり押さえて読むことが大切でした。
全般的に今回の英語は、去年より問題が少し易しくなりましたが、時間配分が重要な問題構成だったと思います。
蝦名

【数 学】 全体的に昨年よりも難しくなりました。
大問1の(4)、絶対値が√7以下の整数などは、新傾向問題です。
大問3(1)は、出題方法にひとひねりしており、解きにくかったと思います。
大問4は折り返しの問題で、折り返すとどこが同じになるかが分かれば解けます。
大問5は動点の問題で、長方形が平行四辺形に変わったものです。(1),(2)までは易しかったと思います。(3)は、規則性の問題で、いくつづつ増えているかに気がつくと解けると思います。
山ア

【社 会】
[地理] 昨年同様、世界地理は全体地図、日本地理は一部の地図の出題になりました。世界地図は教科書P14にあるミカンの皮をむいたような地図ですが、経線と緯線がほぼ直角に交わっているので、普段よく目にするメルカトル図法の考え方で解けます。1の(1)地球の反対側を答えるためには、北緯⇒南緯、東経⇒西経と変えなければなりませんでした。1の(2)マダガスカル島やグリーンランド、2の(2)世界遺産の白川郷の位置を問う問題では知識が必要でした。また、今まで解答欄に記入することが多かった「三角州」のでき方や、世界各地の自然環境の説明が、今年の短文解答の問題になりました。その他は、1の(1)は2年連続で世界全周が40000kmについての出題、貿易に関するグラフ、日本各地の雨温図や産業、身近な地域の地形図の問題など、皆さんが受験勉強で頑張って練習してきた講習の内容の出題になりました。特に、1の(5)の牛肉の輸出のグラフは冬期講習3日目、2の(3)の雨温図は冬期講習4日目で解説、的中しました。  
[歴史]今年の歴史の出題は、各時代の特徴や改革の中身を問う問題が中心となっています。難易度は特別高くありません。普段から教科書を開いている生徒は点数をとれることでしょう。大問4(1)ウは、驚いた生徒も多数いたと思います。
[公民]公民では、今年、政治に関する問題が出題されませんでした。内容は歴史同様難しくありませんでした。
今年度も、短文式で答える問題が6題出題されました。この傾向は来年も続くと思われます。
沼田
中村

 
【理 科】 大問1は2分野からのミックス問題でした。基礎的な問題でしたので、それほど戸惑うところはなかったと思われます。大問3は植物の光合成の問題です。直前講習でほぼ同様の問題を解きましたね。大問4の計算問題も比例式を使えば簡単に解けると思います。全般的に例年並にレベルだと思います。5は、飽和水蒸気量・湿度の問題に、山の高さを組み合わせた問題でした。ややひねっているとはいえ、しっかりと理解している人には解ける問題でした。6の(1)は、発展分野からの出題です。30度、60度、90度の三角形の辺の長さ1:2:√3を使う問題でした。
以上のように発展問題もあるとはいえ、全般的に例年並のレベルだと思われます。
山ア
佐藤