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平成26年度前期選抜入試学力検査問題

平成26年度入試詳細結果

平成26年度 前期選抜
【国 語】 
大問1の「放送による検査」は昨年と同じ出題傾向となり、配点も3点×1問+4点×3問=15点で変化はなかった。「誰が何を何のためにしたか」など、必要と思われることを忘れずにメモして臨めば、十分に得点が見込める内容となっている。
大問2では(1)で漢字の読み書き、(2)で選択肢問題が出題され、5年連続で同じ出題形式だった。(2)ではやや難しい問題が見られたものの、総合的には例年並だった。
大問3では文法問題は出題されず、古文『十訓抄』から出題された。青森県の国語の入試では毎年古文と漢文が交互に出題されていて、昨年は漢文が出題されたため、毎年の国語の出題傾向通り古文の出題となった。歴史的かなづかいを現代かなづかいに書き改める問題は頻出である。
大問4は論説文、西堀榮三郎の『技士道十五ヶ条 ものづくりを極める術』が取り上げられた。記述は3題あるが、そのうち2題が本文中の語句をそのまま抜き出す問題(いずれも4点)だったため、時間を意識しつつしっかり本文を読みこめば得点しやすいと思われる。最後に50字以内でまとめる問題(6点)があるが、筆者の主張を読み取り、かつ自分の言葉でまとめなければならないため、苦しんだ受験生は多かったのではないか。
大問5は小説。草野たきの『透きとおった糸をのばして』が取り上げられた。会話文が多く、比較的読み進めやすい内容だった。文法や慣用句を理解していれば、全体的に得点しやすい難易度だったが、(5)のように人物像を記述する問題を解く際には、本文中にある登場人物の性格を表している表現を見逃さないように注意したい。
大問6は毎年出題されている200字作文だった。二首の短歌A・Bを読み、自分がよいと思うものをえらんで150字以上200字位内にまとめる必要がある問題だった。短歌の表現の特徴と、その特徴をふまえてどちらの短歌がよいか自分の考えを明らかにする。短歌の表現の特徴を自分なりにまとめる必要があり、作文を苦手とする受験生は苦戦を強いられたと思われる。
大問数は昨年と同様で6題だったが、トータルの問題数は昨年の34問から37問に増加した。難易度は昨年と比較するとやや易化しているものの、時間配分を誤ると最後まで解けなかった、という事態も十分に考えられる。得点できるところは確実に得点を稼ぎ、時間のかかりそうな記述問題では部分点を狙うなど、手堅く解き進める工夫が必要だ。

阿部

【英 語】

英語・全訳付き解説
大問1のリスニング(1)の問題は例年通り絵の中から選ぶ問題が3問中2問は例年通りの出題で した。(2)は、選択肢に注目して、必要なことをメモしておくことが必要でした。放送された英文が昨年 の98語から今年は80語に若干少なくなりましたが、内容はほぼ例年並です。(3)の対話文では、 ケントとルミが午後の予定について話しています。 難易度は平年並みです。
大問2の(1)は並べ替え英作文です。ア助動詞「can」を入れる位置が大事でした。主語の後に修飾語をつけてからcanを付けます。イは主語をthe tourから始めると、文を作れなくなります。前の 文を受けて、itで始めます。ウは「〜で有名な/be famous for」「多くの種類の/many kinds of」の熟語 を組み合わせる英作文でした。(2)の自由英作文は例年通り15語以上の条件でした。アズサの将来 の夢を聞いて「アズサにかける言葉」を作る問題でした。内容は、比較的普段から練習している文を 使って書ける内容でした。
大問3は、2人電子メールの対話文で2つの適文補充と3つの英作文でした。前後の文から会話が成立する文を探す問題です。(1)のAは直前のボブの会話から「青森のはじめての冬休みを楽し見たかった」とあるので3の「アメリカには帰らなかった」が入ります。Bは直前の文で「外国の人々が日本の文化について勉強したり、多くの古いものを見ることができる」とありますから4の「京都は私たちにとって最も人気のある場所の一つです」が続きます。(2)のアでは、次のメールの内容が冬休みについての内容ですから「あなたの冬休みはどうでした」と相手に尋ねる文が入ります。イでは次のメールの始めの文が「私はいままで京都には行ったことがありません。」と答えていますので、「あなたは今まで京都に行ったことがありますか」という、現在完了形の疑問文が必要になります。ウでは前後の次の内容から「京都の写真をたくさん持っていて、素晴らしい寺院の写真を見ることができます」とあるから、「私がそれらをあなたにそれらを見せることができます」を入れれば会話が成り立ちますね。
 大問4は、ユウタが国際宇宙ステーションについて英語の授業で行ったスピーチについてでした。 形式は例年と同じ内容でした。(2)の疑問文中の主語や動詞の種類に注意し、疑問詞に対する答えを探して英文を作る必要があります。(3)の英作文は相手に許可を求める May(/Can) I 動詞の原形 〜? 「いますか?」というところで there is 〜の疑問文ということに気がついたでしょうか。
大問5は、去年より長文の語数が465語から443語になりました。ホワイト先生が生徒たちとの登 山についての文章です。形式は例年と同じでした。 (1)の英文を完成する問題は、選択肢の話題がどこの段落かをまず探し、そこから当てはまるところを詳しく意味を調べます。(2)の適語補充の問題は文の前後から必要なのは「どんな語」であるのか探す必要があります。(3)は英文の指示語が前文のどこを指すのかしっかり見つけましょう。出題形式、問題量とも若干の増減はありましたが難易度は例年通りだと思います。                                        蝦名


蝦名


【数 学】 
新傾向問題や最近出題されていなかった問題が目立ちました。また,最後の大問5は非常に難しく,時間配分もしづらかったと思います。大問1〜2は易しく,大問3〜大問5にかけて難しくなり,高配点(16点)の大問5をどう解いたかが勝負の分かれ目です。
大問1は,例年通り配点は43点満点でした。しかし,(7)回転移動・平行移動・対称移動をすべて使っての図形の一致の問題が新傾向でした。 また,(4)の二次方程式の解の公式,(6)の△%引きの方程式は過去数年出題されていなかった問題でした。割合に苦手意識がなければ易しい問題だったと思います。
大問2は,(2)の度数分布表から相対度数を求める問題は平成12年度以来の出題となりました。毎年2は考えにくい問題が集中しますが,今回は易しかったと思います。
大問3は,(1)の投影図から立体の体積を求める問題が新傾向です。(2)の問題は,アの問題がイやウに直結せず,単体での問題解答となるため,例年より難しくなっていました。
大問4は,例年通り二次関数と一次関数の融合問題でした。(1),(2)までは典型的な問題でしたが,(3)は座標置換を用いた面積の問題でやや難しかったと思います。 (1),(2)は確実に点数を稼いでおきたいところです。配点も(12点)と低めでした。
大問5は,非常に難しかったと思います。整数の性質を利用した規則性の問題ですがこれもまた新傾向です。ハイレベルクラスの生徒でもかなり苦戦するような問題でした。配点も高く(16点)で,最後の問題で最も考えにくい問題だったので,平均点は低くなると思います。
佐々木

【社 会】
<<地理>>

大問1は世界地理の問題。 (1)では指定された国の国名を、(2)では国土面積の上位6カ国を答えるもので、基礎的な問題だった。 (3)は作図の問題で、東経90度地点に線を引く形式。東西を間違えないように判断するのがポイント。 (4)のアではオーストラリアの先住民を何というか(アボリジニ)、イではオーストラリアからの日本の輸入額と主な輸入品と輸入額に占める割合を選択肢から選ぶ問題だった。日本の貿易相手国とその品目を正しく理解しているかが問われている。 (5)では資料をもとにして、アメリカの農業の特色を自分の言葉でまとめる問題だった。資料を正しく読み取るだけではなく、限られた時間で答えをまとめる必要があるため、やや難度の高い問題。
大問2は日本地理の問題。 (1)のアは指定された都市名を、イではその都市について表している雨温図を選択肢から選ぶ問題。各都道府県の県庁所在地名と日本各地の気候を把握していれば容易に答えられたと思われる。 (2)は資料を見て、奈良県と愛知県の人口と昼夜間人口比率を選択肢から選ぶ問題だった。こちらも、その県の規模や位置関係を理解していれば対処できる問題。 (3)のアは扇状地について述べた文の空所を答える問題。扇状地の特徴を覚えていないと答えるのは難しい。イは博物館を表す地図記号を選択肢から選ぶものだが、他の選択肢の地図記号も併せて暗記できていれば難なく答えられただろう。ウは標高差と方位を答える問題。標高差は等高線を正確に読み取れるか、方位は16方位まで正しく理解しているかがポイントになる。

阿部




<<歴史>>

 歴史は例年と同じような構成になっており、3に江戸時代までの問題、4に明治以降からの問題と なっています。記述問題は、班田収授法の説明の1題になっていますので、例年に比べると易しく なっています。3は学校の定期試験などでもよく出る問題になっていますが、4には、あまり見ない 問題が出題されていますので、解答に悩んだ生徒も多いと思います。
<<公民>>

5が国際社会に関する問題、6が経済に関する問題、7が地理・歴史・公民の融合問題になって います。公民は5、6とも資料を読み取って答える問題が出題されています。教科書の内容をしっか り覚えていないとなかなか正解が出せないようになっています。教科書が新しくなり覚える内容が 増えましたが、今回の入試では、その増えたところの「クレジットカード」「預金通貨」などが出題され ているのも特徴的だと思われます。7は融合になっていますが、小問ごとにわかれていますの で、融合を気にせず解けると思います。


猪股

 
 
【理 科】
<<2分野>>

大問1は、小問題集。教科書改訂で増えた範囲から「シダ植物やコケ類」の問題や、惑星について、地球の体積を比べる問題など新しい形の問題が増えています。体積を求める計算は密度の公式が必要です。 大問3は、被子植物の単子葉類の問題で、細胞分裂や染色体の範囲も入っています。 大問6は、天気図を使った問題で、気団や低気圧の通過に伴う問題です。 大問7は、水の循環の問題です。露点の意味が分からなければ解けない問題もありました。 今回は、難問はありませんでした。教科書を勉強しておけば、十分点数が取れると思います。


<<1分野>>

大問2は、T分野小問集で、基本的事項の確認です。 大問4は、二酸化炭素の発生の問題です。化学の計算問題は、比例式を使えば解けます。 (2)のグラフは実験1の3分の2の量になっているので気をつけましょう。 大問5は、運動とエネルギーの問題です。仕事や仕事率など基本的な問題でした。 大問7も、運動とエネルギーの問題です。  全体的には、計算問題もあり、きちんと勉強していなければ解けないと思います。 T分野の方も、難問はありませんでした。理科はすべての分野からまんべんなく出ていました。
山ア